泌尿器科病棟に入院している患者さんには、前立腺がんや腎がん、膀胱がんなどの中年以降の方も多いですが、腎不全などで人工透析を何年もしている若い人が腎臓移植をする目的で入院してくる方もいます。透析をしている人は週3回ほど4、5時間拘束されるし、毎日の飲水量や塩分、カリウム制限も厳しいです。

その中で20代前半の腎臓移植を控えている患者さんが、私に心境を語ってくれたことがありました。

腎移植をしても100%成功するとは言えないし、一旦成功してもこれから一生もらった腎臓が働き続けるかというとそうでもないらしい。

ずっと免疫抑制剤にはお世話になるし飲み忘れるなんてできない、だから腎臓のことに関する不安は手術後もずっと抱えて生きていかなければいけない。

でも透析をしばらくはしなくて良くなるってことは自由な時間が増えるから、仕事もできるようになるだろうし、親がドナーになって腎臓もらうわけだから、めっちゃ悪いなって思うけど、いっぱい話合ったし、やっぱり移植に望みをかけるしかないんだ、と。

いつもふざけてる人だけど、やっぱり悩みは深いんだな。何不自由なく健康な身体で生まれてきたことを親に感謝しなきゃな、と色々考えさせられました。

腎臓移植は大手術です。まずは手術が成功して、次にちゃんと生着して、自由な時間を手にして仕事に勉強に遊びに恋に、満喫した人生をこれから過ごしてほしいなと、ただただ応援するばかりです。