急性リンパ性白血病の患者さんで10代後半の男性が入院していました。100Kgぐらいある大きな身体ですが抗がん剤治療をして吐き気のため食事量が減って一旦少し痩せても、すぐに増えてしまいなかなか痩せませんでした。

移植するには、20Kgぐらい痩せたほうが良いと医者にも言われ、入院しているうちにダイエットして痩せると言って頑張りました。その結果、20Kg以上痩せました。

ドナーは患者さんのお兄さん。この方もけっこうガタイが良いので、骨髄もたくさん採れるのかな、と期待。

移植の日になりました。入院しているドナーのお兄さんが手術室に行き骨髄採取の手術が始まりました。

骨髄採取の手術は件数が多くないので必要物品、穿刺針などは病棟から持って行っていました。

しかし、手術が始まってしばらくすると、お兄さんが大きすぎて用意した針が骨髄まで届かないから一番太いものを持ってきてほしいと医師からの電話。エー、もっと太いのあったかな?とナースステーションに嫌な雰囲気が流れました。

物品を探していると、奥のほうにありました。いつも使わないサイズだけどありました。でもこれで届くのかな?届いてください、と祈りながら手術室に持っていきました。

 

1時間ほどするとちゃんと採れたと連絡がありました。

そして移植が始まりました。もちろん患者さんにもお兄さんにも、そんなことがあったことは恥ずかしいかな、と思い伝えませんでした。

移植は無事に成功しました。

退院してから、病棟に元気な姿を見せに来てくれたのですが、また元の大きな身体に戻っていました。